不登校のきょうだいへの配慮 我慢させない・比べない関わり方

CoCon編集部

THE INSIGHT / 心のケア

一人の子の付き添いや対応に手いっぱいで、「もう一人の子に、我慢をさせてしまっているかもしれない」——。そう気づいたとき、胸がきゅっとなりますよね。きょうだいへの配慮は、特別なことをするより「見ているよ」と伝わる小さな関わりの積み重ねで十分に届きます。この記事では、きょうだいが抱えやすい気持ちと、我慢の連鎖を防ぐ関わり方を、今日からできる形で一緒に考えます。どの子も大切にしたいあなたの気持ちに、CoConが隣で寄り添います。

きょうだいが、心の中で抱えやすいこと

不登校の子がいる家庭で、そのきょうだいは、口に出さないまま複雑な気持ちを抱えていることがあります。まずは「そういう気持ちになるのは自然なこと」と知っておくだけで、関わり方がやわらかくなります。

よく見られる4つの気持ち

「①自分ばかり我慢している気がする」「②親を困らせたくないから、いい子でいなきゃ」「③どう接すればいいか分からない」「④自分も学校がしんどいけど言い出せない」——。これらは、きょうだいがわがままなのではなく、家庭の状況を子どもなりに感じ取って気を回している姿です。原因はその子の性格ではなく、限られた時間と関心をどう配るかという、どの家庭にも起こりうる構造の問題です。

ワンポイント

「いい子」でいてくれる子ほど、心配や不満を溜め込みやすいものです。手がかからない子こそ、意識して気持ちを聞く時間をつくると、抱え込みを防げます。

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「我慢の連鎖」を防ぐ、関わりの基本

きょうだいへの配慮というと大がかりに感じますが、大切なのは「あなたのことも、ちゃんと見ているよ」が伝わることです。次の3つを意識するだけで、我慢を一人に背負わせずにすみます。

きょうだいを比べない・役割を負わせない

「あなたはちゃんと行けてえらいね」という言葉は、ほめているつもりでも、登校を条件に愛されていると感じさせたり、不登校の子を下に見る空気を生んだりすることがあります。「お姉ちゃんなんだから我慢して」「あの子を支えてあげて」と、きょうだいに親役・支援役を負わせないことも大切です。その子は、支える人ではなく、支えられていい子どもです。

短くても「その子だけの時間」をつくる

1日5分でも、その子とだけ向き合う時間があると、「自分も大事にされている」という実感につながります。買い物に一緒に行く、寝る前に少し話す、好きなことの話を聞く——。長さより、「あなたのための時間」だと伝わることが大切です。

状況を、その子の年齢に合わせて言葉にする

何も説明されないと、子どもは「自分のせいかも」「触れてはいけない話題なんだ」と一人で想像を膨らませます。「今は少し学校をお休みして、元気を取り戻しているところ」など、その子が分かる言葉で状況を伝えると安心できます。詳しく話す必要はなく、「あなたのせいではないよ」が伝わることが何より大切です。

こんな声かけが、きょうだいの支えになる

かしこまった言葉より、日常のさりげない一言が届きます。そのまま使える声かけの例をご紹介します。

そのまま使える声かけ例

「いつも気をつかってくれてありがとう。あなたのことも、ちゃんと大事に思っているよ」
「我慢していることがあったら、いつでも言っていいからね」
「お姉ちゃん(お兄ちゃん)だから、じゃなくて、あなたはあなたのままでいいよ」
「今日はあなたの話を聞かせて。学校どうだった?」

うまく言えなくても大丈夫です。「気にかけている」という姿勢そのものが、子どもには伝わります。

注意

きょうだい自身に、腹痛・頭痛・食欲や睡眠の変化、登校しぶりなどのサインが続くときは、無理に励ますより、まず休ませて話を聞いてあげてください。気になる状態が続く場合は、学校のスクールカウンセラーや、かかりつけ医など専門家に相談を。がんばり屋の子ほど、SOSを出しにくいものです。

親も、全部を一人で抱えなくていい

「どの子にも十分に向き合えていない」と感じるのは、あなたが手を抜いているからではなく、一人の親が持てる時間と気力に限りがあるからです。それは当たり前のことで、あなたの責任ではありません。もう一方の親や祖父母、学校、地域の相談先など、関わる大人を増やすことも、立派な配慮のひとつです。あなた自身が少し休むことも、家族全体を支えることにつながります。

今日からできる3つのステップ

1

きょうだいだけの「5分」を今日つくる

寝る前でも買い物の道すがらでも構いません。「あなたのための時間」を短くても意識してつくりましょう。

2

「我慢していい子」の役割を、そっと下ろす

「お姉ちゃんだから」を一度手放し、「あなたはあなたのままでいい」と言葉にして伝えてみましょう。

3

関わる大人を増やし、親も一人で抱えない

家族・学校・相談先など、支える人の輪を広げましょう。あなた一人で全員を支える必要はありません。

よくある質問(FAQ)

Q.きょうだいに、不登校のことをどこまで説明すればいいですか?
A.詳しく話す必要はありません。その子の年齢に合わせて「今は少し学校をお休みして元気を取り戻しているところ」など、分かる言葉で伝えれば十分です。何より大切なのは「あなたのせいではないよ」が伝わること。触れてはいけない話題にしないことが、きょうだいの安心につながります。
Q.「あの子ばかりずるい」と不満を言われました。どう答えれば?
A.まず「そう感じるのは当然だよ」と気持ちを否定せずに受けとめてください。そのうえで「あなたのことも同じくらい大事に思っている」と言葉と行動で伝えます。不満は、わがままではなく「自分も見てほしい」というサインです。責めずに受けとめることが、次の安心につながります。
Q.きょうだいに手伝いや世話を頼るのは、よくないことですか?
A.できる範囲のお手伝いは問題ありません。ただし「あの子を支えてあげて」と親役・世話役を継続的に負わせるのは避けたいところです。その子は、支える人ではなく、支えられていい子どもです。頼ったときは「ありがとう、助かったよ」と必ず気持ちを返してあげてください。
Q.きょうだいまで学校を渋りはじめました。どうすれば?
A.まねや甘えと決めつけず、その子自身のサインとして受けとめてください。無理に登校を促す前に、まず休ませて話を聞くことが大切です。腹痛・頭痛・睡眠の変化などが続くときは、学校のスクールカウンセラーやかかりつけ医など専門家への相談も選択肢です。一人ひとり、別々に見てあげて大丈夫です。

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監修:株式会社CoCon 代表 洲﨑祐貴

本記事は一般的な情報提供です。お子さんの状態やご家庭の状況は一人ひとり異なります。気になる症状やサインが続くときは、学校のスクールカウンセラーやかかりつけ医など専門家にご相談ください。

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この記事を書いた人

CoCon編集部

不登校支援ポータルCoCon編集部。当事者家庭への取材と一次情報をもとに記事を作成しています。

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