昼夜逆転やゲーム漬けが心配なとき 生活リズムを整える関わり方

CoCon編集部

THE INSIGHT / 最初の対応・心のケア

昼まで眠っていて、夜はずっとゲーム——。「このままで大丈夫なのか」「ゲームをやめさせたほうがいいのか」と、不安になりますよね。昼夜逆転やゲームへの没頭は、多くの場合「問題そのもの」ではなく、学校に行けないつらさの中で子どもが見つけた逃げ場やつながりです。この記事では、ゲームを頭ごなしに禁止しない関わり方と、生活リズムを少しずつ整えるコツ、そして受診を考える目安を、実務目線でまとめました。CoConが、隣で一緒に考えます。

昼夜逆転やゲームは「原因」ではなく「結果」のことが多い

「ゲームばかりだから学校に行かない」と見えるとき、実は順番が逆のことが少なくありません。学校に行けないつらさや不安、日中にすることがない状況の中で、現実から少し離れられる時間として、夜ふかしやゲームに向かっている——そう捉えると、関わり方が変わってきます。

ゲームは、オンラインで友だちとつながれる場や、達成感を得られる数少ない居場所になっていることもあります。生活が昼夜逆転すると、日中に人と会わずに済むため、気持ちがつらいときほどその形に落ち着きやすいのです。まずは「怠けている」「意志が弱い」と本人を責めない視点が出発点になります。

ワンポイント

生活リズムやゲームは、心のエネルギーが回復してくると、少しずつ整いやすくなります。順番としては「取り上げて直す」より「安心できる関係を保ちながら、整うのを支える」ほうが、結果的に近道になることが多いものです。

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ゲームを頭ごなしに禁止しない関わり方

「取り上げれば解決する」と考えたくなりますが、力ずくの禁止は、子どもとの信頼や数少ないつながりを失うことにつながりかねません。次の3つを意識してみてください。

いきなり取り上げない

ゲームが今の子どもにとって唯一の逃げ場や、友だちとのつながりになっている場合、突然の取り上げは強い反発や孤立を招きます。まずは「今、それがあなたを支えているんだね」と、その役割を否定しないところから始めます。安心できる関係が保てていることが、次の一歩の土台になります。

ルールは「対立」ではなく「一緒に」決める

親が一方的に時間を決めると、守らせること自体が対立になります。「何時までなら気持ちよく眠れそう?」「食事のときは一区切りにしてみる?」と、本人と相談しながら決めると、守りやすくなります。完璧なルールより、子ども自身が納得して決めた小さな約束のほうが続きます。

ゲームの中身に関心を持つ

「何が面白いの?」「どんな友だちとやっているの?」と中身に関心を寄せると、ゲームが親子の会話のきっかけになります。頭ごなしに否定される相手には本音を話しにくいもの。関心を持つことは、子どもの世界を尊重するメッセージになります。

生活リズムを少しずつ整えるコツ

昼夜逆転は、一気に元へ戻そうとすると本人も家族も疲れてしまいます。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、朝の光を浴びることや規則的な生活が睡眠のリズムづくりに役立つと整理されています。無理のない範囲で、小さなきっかけを増やしていきましょう。

「朝の光」と「小さなアンカー」を置く

起きたらカーテンを開ける、決まった時間に一緒に朝食や昼食をとる、といった生活の「アンカー(錨)」を1つ置くだけでも、リズムのきっかけになります。就寝時間を早めることより、まずは同じ時間に光を浴びる・食べることのほうが取り組みやすいことが多いです。

完璧を目指さず、15分ずつ

「明日から早寝」ではなく、「今より15分だけ早く」を目安にすると、本人も取り組みやすくなります。うまくいかない日があっても普通のこと。責めずに、また翌日から続ければ十分です。

・起きたらカーテンを開けて、朝の光を浴びる
・食事の時間だけは、できる範囲でそろえる
・寝る前のゲームや動画は、本人と決めた区切りで
・日中に体を動かす小さな用事(買い物・散歩)を一緒に
・眠れない・戻せない日があっても責めない

どれか一つからで大丈夫です。「正す」より「整うのを待ちながら支える」という姿勢が、家族の消耗も防いでくれます。

こんなときは、早めに相談を

生活リズムの乱れが、気持ちのつらさや体調と結びついていることもあります。次のようなときは、我慢せず専門家に相談してください。

受診・相談を考える目安

睡眠の乱れが数週間以上続く、朝どうしても起きられず日中の生活に支障がある、頭痛・腹痛・立ちくらみをともなう、強い落ち込みや食欲不振が続く——。こうしたときは、まず小児科やかかりつけ医に相談してみてください。朝起きられない背景に、起立性調節障害などの体の状態が関わっている場合もあります。気になるときは自己判断で決めつけず、医療機関で相談するのが安心です。

「ゲームのしすぎ」と一括りにせず、心と体の両面から様子を見ていくことが大切です。心配なときは、下記の関連記事や相談窓口も参考にしてください。

今日からできる3つのステップ

1

ゲームを「取り上げる」前に、その役割を認める

今の子どもにとっての逃げ場やつながりを否定しないことが、信頼を保つ第一歩です。まずは関心を寄せてみましょう。

2

「朝の光」か「食事の時間」を1つだけそろえる

全部を一度に戻そうとせず、リズムのアンカーを一つ置くところから。15分ずつで十分です。

3

体調や落ち込みが続くときは、医療機関へ

睡眠の乱れが続く・生活に支障が出るときは、小児科やかかりつけ医へ。頼ることは、家族を守る一歩です。

よくある質問(FAQ)

Q.ゲームは、思いきってやめさせたほうがいいですか?
A.力ずくで取り上げると、子どもとの信頼や、数少ないつながりを失うことがあります。ゲームが今の逃げ場や友だちとの居場所になっている場合はとくに、いきなりの禁止より、時間の区切りを一緒に決めていく関わり方が現実的です。まずはその役割を否定しないところから始めてみてください。
Q.昼夜逆転は、どうやって直せばいいですか?
A.一気に戻そうとすると、本人も家族も疲れてしまいます。まずは起きたら光を浴びる、食事の時間だけそろえるなど、リズムの「アンカー」を一つ置くのがおすすめです。就寝時間は「今より15分早く」を目安に、うまくいかない日があっても責めずに続けることが大切です。心のエネルギーが回復すると、少しずつ整いやすくなります。
Q.ゲーム依存ではないかと心配です。どう考えればいいですか?
A.不安になりますが、まずは「学校に行けないつらさの中で、ゲームが逃げ場になっている」という背景を見てあげてください。心配なのは、睡眠や食事、体調、気持ちの落ち込みなど生活全体に支障が続く場合です。その場合は自己判断で決めつけず、かかりつけ医や相談窓口に状況を話してみることをおすすめします。
Q.朝どうしても起きられません。病院に行くべきでしょうか?
A.睡眠の乱れが数週間以上続く、日中の生活に支障がある、立ちくらみや頭痛・腹痛をともなうといったときは、まず小児科やかかりつけ医に相談してみてください。朝起きられない背景に、起立性調節障害などの体の状態が関わっていることもあります。気になるときは、医療機関で相談すると安心です。

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参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023(睡眠対策)」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/suimin/index.html

監修:株式会社CoCon 代表 洲﨑祐貴

本記事は一般的な情報提供であり、診断や治療を目的とするものではありません。睡眠の乱れが続く、生活に支障がある、体調不良や強い落ち込みをともなうときは、小児科やかかりつけ医など専門家にご相談ください。

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この記事を書いた人

CoCon編集部

不登校支援ポータルCoCon編集部。当事者家庭への取材と一次情報をもとに記事を作成しています。

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