THE INSIGHT / お悩み解決
運動会の練習が始まり、お子さんが「行きたくない」と口にする。そんな時、保護者の方は「どうしてだろう」「無理に参加させるべき?」「担任の先生にどう相談したらいい?」と、さまざまな不安を抱えるのではないでしょうか。子どもの気持ちを尊重したいけれど、学校行事への不参加が与える影響も気になってしまうかもしれません。
CoConには、運動会に限らず、学校行事への行き渋りに関するご相談が数多く寄せられています。あなただけがこの悩みを抱えているわけではありません。この状況は、お子さんの頑張り不足や、あなたの育て方が原因ではありません。お子さんの心と体が発する大切なサインだと捉え、一緒に解決策を探していきましょう。
「運動会に行きたくない」子どもの声に隠された気持ち
お子さんが運動会に行きたがらない理由は、一つではありません。さまざまな要因が複雑に絡み合っていることがほとんどです。まずは、どんな理由が考えられるのか、可能性を広げて考えてみましょう。
考えられる主な理由
お子さんが運動会に行きたがらない背景には、以下のような気持ちや状況が隠されていることがあります。
「練習が辛い、苦手な種目がある」
「みんなの前で失敗したくない」
「勝敗にこだわってプレッシャーを感じる」
「集団行動が苦手で、周りに合わせるのがしんどい」
「大きな音や人混みが苦手(感覚過敏)」
「特定の友達や先生との関係に不安がある」
「体調が優れない(起立性調節障害など、本人も気づいていない不調)」
「不登校や行き渋りの背景にある不安が、運動会で増幅される」
お子さんが言葉でうまく表現できない場合も多いため、これらの可能性を念頭に置きながら、「何が嫌だと感じているのか」を丁寧に探っていく姿勢が大切です。
担任の先生への相談、その前にできること
担任の先生に相談する前に、家庭でいくつか準備をしておくことで、よりスムーズで実りある話し合いにつながります。
子どもの気持ちを最優先に傾聴する
まずは、お子さんが「行きたくない」と訴える気持ちを、否定せずに受け止めることから始めましょう。「どうして?」「みんな行ってるよ」といった言葉は避け、「そうなんだね、行きたくないんだね」と、まずは共感の姿勢を示します。
そして、「何が一番嫌なの?」「もし少しだけ参加するなら、どんな形ならできそう?」など、具体的な状況を穏やかに尋ねてみてください。無理に聞き出そうとせず、お子さんが話せる範囲で耳を傾けることが重要です。
家庭での基本的な方針を話し合う
お子さんの気持ちを聞いた上で、保護者として「運動会にどう関わるか」の基本的な方針を家族で話し合っておきましょう。例えば、「無理に参加させない」「見学ならOK」「一部の競技だけ参加する」など、いくつか選択肢を考えておくと良いでしょう。
この方針は、担任の先生に相談する際の出発点となります。もちろん、学校との相談で柔軟に変更しても構いません。
担任の先生との効果的な相談方法
担任の先生との相談は、お子さんが安心して運動会を過ごすために非常に重要なステップです。焦らず、落ち着いて、具体的な情報を伝えることを心がけましょう。
早めに連絡を取り、相談の機会を設ける
運動会が近づいてからではなく、お子さんの「行きたくない」というサインに気づいたら、できるだけ早めに担任の先生に連絡を取りましょう。電話や連絡帳で、「運動会についてご相談したいことがある」旨を伝え、落ち着いて話せる時間を設けてもらうよう依頼します。
子どもの状況と、親の希望を具体的に伝える
相談の際には、以下の点を具体的に伝えると、先生も状況を把握しやすくなります。
- お子さんが「運動会に行きたくない」と話していること
- お子さんが特に嫌がっていること(例:〇〇の競技、大勢の注目、練習の厳しさなど)
- 家庭で話し合った結果、どのような関わり方を検討しているか(例:見学、一部参加、練習のみ休むなど)
- 学校側で配慮してほしいこと(例:特定の場所での待機、無理強いしない声かけ、保健室の利用など)
大切なのは、学校側の状況や先生の意見も尊重しつつ、お子さんにとって何が最善かを一緒に考える姿勢です。「こうしてほしい」と一方的に伝えるのではなく、「何か良い方法はありませんか」と相談する形が良いでしょう。
担任以外の専門家も視野に入れる
担任の先生との相談で解決が難しい場合や、お子さんの不安が大きい場合は、学校のスクールカウンセラーや養護教諭、または地域の教育相談窓口など、第三者の専門家にも相談することも有効です。多角的な視点からアドバイスを得ることで、より良い解決策が見つかることがあります。
💡 ワンポイント
もしお子さんが自傷行為や希死念慮など、命に関わるサインを見せている場合は、すぐに専門の医療機関や相談窓口に連絡してください。
よりそいホットライン:0120-279-338
こども家庭庁:子どもに関する相談窓口一覧
運動会当日、子どもにどう寄り添うか
担任の先生と相談し、参加の形が決まったとしても、運動会当日はお子さんにとって特別な一日です。直前になって気持ちが変わることもあります。そんな時、保護者としてどのように寄り添えば良いでしょうか。
無理強いはしない、安心を伝える
最も大切なのは、「行かなくても大丈夫」「休んでも大丈夫」というメッセージを、お子さんに明確に伝えることです。無理に連れて行こうとすると、お子さんの心に深い傷を残してしまう可能性があります。たとえ当日になって「やっぱり行きたくない」と言い出しても、その気持ちを尊重し、受け止めてあげましょう。
柔軟な参加の形を認める
例えば、「開会式だけ参加して、あとは見学」「自分の出番の競技だけ参加する」「休憩時間は保健室で過ごす」など、お子さんが少しでも安心できるような選択肢を一緒に考え、学校と連携して実現できると良いでしょう。たとえ短時間でも、お子さん自身が「できた」と感じられる経験は、自己肯定感を育む大切な一歩になります。
今日からできる3つのステップ
運動会に行きたくないと訴えるお子さんに、保護者としてどう関わっていけば良いか、具体的なアクションを3つのステップでご紹介します。
子どもの「行きたくない」理由に耳を傾ける
「なぜ行きたくないのか」を決めつけず、お子さんの言葉や様子から丁寧に気持ちを探ります。無理に問い詰めず、安心できる環境で話を聞くことを心がけましょう。
担任の先生への相談内容を具体的に整理する
お子さんの状況、家庭での希望、学校に求める配慮などをメモにまとめ、早めに先生に相談の機会を依頼します。建設的な話し合いができるよう準備しましょう。
運動会への参加の形を柔軟に検討する
お子さんにとって無理のない、見学や一部参加といった多様な選択肢を学校と連携して考えます。完璧な参加を目指すのではなく、お子さんの安心を最優先に考えましょう。
まとめ:お子さんの「安心」を最優先に、一緒に考えましょう
運動会に行きたがらないお子さんを前に、保護者として不安や焦りを感じるのは自然なことです。しかし、お子さんの「行きたくない」という言葉は、決してわがままではありません。そこには、言葉にできない不安や困難が隠されていることが多いのです。
大切なのは、お子さんの気持ちに寄り添い、無理強いせず、学校や担任の先生と連携しながら、お子さんにとって最も良い形を探していくことです。完璧な参加ではなく、お子さんが「これで良かった」と思える選択を尊重する姿勢が、お子さんの自己肯定感を育み、次のステップへの自信につながります。
CoConは、不登校のお子さんを持つご家庭をひとりにしません。あなたの隣で、一緒に考え、安心できる道を見つけるサポートを続けていきます。
よくある質問(FAQ)
Q.運動会を休ませることは、子どもの将来に影響しますか?
Q.担任に相談しても、あまり真剣に聞いてもらえない場合はどうすればいいですか?
Q.運動会当日、どうしても行きたくないと泣き叫んだらどうすればいいですか?
Q.不登校の子どもに、運動会をきっかけに学校へ戻ってほしいと期待してしまいます。
Q.運動会以外の学校行事でも行きたがらないのですが、対処法は同じで良いですか?
参考になるサービス・情報
お住まいの状況に合わせて、次のような外部の窓口・サービスも活用できます。最新の内容は各サイトでご確認ください。
- 不登校の相談窓口(文部科学省)
文部科学省がまとめた、不登校の子ども・保護者向けの相談窓口の案内。
🆘 ひとりで抱えこまないで — 相談できる窓口
つらい気持ちや、いのち・こころの危機を感じたときは、ひとりで抱えこまず、下記の窓口にご相談ください(無料・秘密は守られます)。
- よりそいホットライン:0120-279-338 (24時間・無料)
- 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310 (文部科学省)
- チャイルドライン:0120-99-7777 (18歳まで)
- 児童相談所虐待対応ダイヤル:189 (いちはやく)
- 児童相談所相談専用ダイヤル(子育ての悩み):0120-189-783
- いのちの電話(ナビダイヤル):0570-783-556 (10:00〜22:00)
- いのちの電話(フリーダイヤル):0120-783-556 (毎日16:00〜21:00・毎月10日8:00〜翌8:00)
- こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556 (厚生労働省)
- まもろうよ こころ(厚生労働省):https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/
生命の危険が迫っている・今すぐ助けが必要なときは、迷わず 110(警察)・119(救急)へ。

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監修:株式会社CoCon 代表 洲崎祐貴
本記事は一般的な情報提供であり、診断・治療の代替ではありません。心身の不調は専門機関にご相談ください。
