「学校か、家か」の二択にしない。不登校の子どもに“第三の選択肢”を

CoCon編集部

NEWS / 最新ニュース

全国の不登校児童生徒が過去最多の35万人を超え、多くの方が不安を抱えていることと思います。そんな中、名古屋で開催された講演会「子どもの『行きたくない』はSOSかもしれない」が、不登校の子どもたちへの新たな視点と支援のあり方を提示しました。この講演会は、子どもが「学校か、家か」という二択だけでなく、安心できる「第三の選択肢」を持つことの重要性を訴え、保護者や支援者が地域で何ができるかを考える貴重な機会となりました。この記事では、講演会の内容を紐解きながら、CoConが保護者の皆さんの隣で、子どもへの寄り添い方を一緒に考えます。

全国で過去最多35万人超。不登校の現状と保護者の不安

文部科学省の調査によると、全国の小・中学校における不登校児童生徒数は35万3,970人となり、12年連続で増加し、過去最多を更新しています。愛知県でも約2万5千人が不登校を経験しており、この数字は決して他人事ではありません。

「うちの子だけではないか」「このままで将来が心配」――不登校という現実に直面した保護者の皆さんが、そうした不安を抱えるのは当然のことです。しかし、この増加傾向は、個人の家庭の問題や、お子さんの「頑張り不足」だけでは片付けられない、社会全体の構造的な課題を示唆しています。あなたが悪いわけではありません。CoConは、この状況を社会全体で考え、解決していくべき問題だと捉えています。

「行きたくない」の奥にある子どものSOS。安心できる関係性の重要性

先日開催された講演会では、長年子どもや家庭に関わってきた牧真吉氏が登壇し、不登校を「どうしたら学校へ戻せるか」という視点だけで捉えるのではなく、子どもの「行きたくない」という気持ちの背景に目を向けることの重要性を強調しました。

PR・広告

特に印象的だったのは、言葉だけで「大丈夫」と伝えるだけでは意味がなく、子ども自身が「この人と一緒なら安心できる」「ここにいても大丈夫」と感じられる、言葉ではない感覚を築いていくことの大切さです。学校へ行かないことで、初めて自分の「嫌だ」という気持ちを表現できるようになることもある、と牧氏は語ります。

💡 ワンポイント

子どもが学校よりも家庭を選んだと捉えるなら、それは家庭が子どもにとって安心できる場所である証拠です。そのように安心できる場をつくってきたことは、素晴らしいことだと捉え直す視点も示されました。

子どもが「学校へ行けなくなった」という事実だけでなく、その子の中で今、何が起き、何が育とうとしているのか。その背景にある気持ちを受け止めることが、次の一歩につながると講演では伝えられました。

「原因探し」ではなく「ともに支える関係」へ

不登校の原因を探そうとすると、学校、家庭、あるいは本人自身が「問題の原因」として扱われ、誰もが苦しくなってしまうことがあります。講演では、誰かを悪者にするのではなく、子どもを中心に、家庭、学校、周囲の人たちが「ともに支える関係」をつくっていくことの大切さが示されました。

「学校は、すべてが楽しい場所というわけではない」という牧氏の言葉は、多くの保護者の心に響いたことでしょう。子どもたちはそれぞれ、嫌なことやつらいことも抱えながら学校へ通っています。だからこそ、学校へ行けていることを当たり前とせず、「頑張っているね」と認め、疲れたときやつらいときには安心して甘えられる関係をつくっておくことが大切です。

時には「だっこ」をすることも、子どもがまた頑張るための「エネルギーチャージ」になる。安心できる大人との関わりの中で十分に甘え、心のエネルギーを蓄えることが、その子が自分の力で次の一歩を踏み出すための支えになる。

不登校を「早く解決すべき問題」としてだけ捉えるのではなく、子どもが今どれだけ頑張っているのかに目を向け、安心して甘え、エネルギーを蓄えられる関係を築くこと。この視点が、子どもが自分なりのペースで次へ進むための土台となります。

「学校か、家か」の二択ではない「第三の選択肢」を求めて

一般社団法人子育て未来支援「おやとこネスト」では、子どもが朝「学校へ行けない」となったときに、選べる場所が限られている現状に課題意識を持っています。学校へ行くか、家にいるか、本当にこの二つだけなのでしょうか。

講演会で語られた「安心できる関係」という考え方を基に、おやとこネストでは、子どもがその日の自分の状態に合わせて過ごし方を選べる「学校と家庭の間の居場所」、つまり「第三の選択肢」のあり方を模索しています。例えば、フリースクールや地域の居場所、オンラインでの学びの場なども、その選択肢の一つとなり得ます。

朝、学校へ向かうことが難しい日は、まず安心できる別の場所へ行ってみる。そこで誰かと過ごし、気持ちが整った結果、「今日は少しだけ学校へ行ってみよう」と思う日があってもいい。あるいは、その日は学校へ行かず、ゆっくり過ごして翌日につなげる日があってもいい。このような柔軟な選択肢があることで、子どもにも保護者にも、心のゆとりが生まれるはずです。

今日からできる、子どもが安心できる関係を築く3つのステップ

不登校のお子さんを前に、何から手をつけて良いか迷う保護者の方もいらっしゃるかもしれません。講演会の内容を踏まえ、CoConが提案する今日からできる3つのステップをご紹介します。

ステップ1:子どもの「行きたくない」の背景にある気持ちに耳を傾ける

1

「なぜ行けないの?」と原因を追及するのではなく、「何がつらいのかな」「どうしてそう感じるのかな」と、子どもの感情に寄り添う姿勢を見せましょう。言葉にならない気持ちも、表情や行動から感じ取ろうと努めることが大切です。

ステップ2:言葉だけでなく、行動や態度で「あなたの味方だよ」と伝える

2

「大丈夫だよ」という言葉だけでなく、一緒に時間を過ごしたり、好きなことを共有したり、時にはただそばにいるだけでも、安心感を与えられます。子どもが甘えたいときに受け止めることで、心のエネルギーを蓄えることができます。

ステップ3:地域や専門機関の情報を集め、選択肢を広げる

フリースクール、地域の居場所、教育支援センターなど、学校以外の選択肢について情報を集めましょう。今すぐ利用しなくても、選択肢があることを知るだけで、親子の安心感につながります。必要に応じて、専門家や支援機関に相談することも大切です。

⚠️ 注意

医療的判断や投薬に関するご相談は、必ず専門の医師にご相談ください。CoConは医療行為の推奨や判断は行いません。

CoConが、隣で考えます

不登校は、決してひとりで抱え込む問題ではありません。子どもが安心して育つためには、家庭だけでなく、学校、そして地域全体が連携し、多様な選択肢を提供していくことが求められています。

CoConは「不登校の家庭をひとりにしない。」という姿勢で、保護者の皆さんの隣で考え、共に歩んでいきたいと願っています。今回の講演会が示したように、「一つの答え」にまとめるのではなく、それぞれの子どもにとっての安心とは何かを共に探し、支え合える社会を目指していきましょう。

よくある質問(FAQ)

Q.不登校の子どもに「第三の選択肢」とは具体的にどのようなものですか?
A.「第三の選択肢」とは、学校や家庭以外に、子どもが安心して過ごせる居場所や学びの場を指します。具体的には、フリースクール、適応指導教室、地域の居場所、オンライン学習サービスなどが含まれ、子どもの状態に合わせて柔軟に利用できる場所です。
Q.不登校の子どもが「行きたくない」と言う時、親はどう対応すれば良いですか?
A.まず、その言葉の背景にある子どもの気持ちに寄り添い、安心できる関係性を築くことが大切です。原因を追及するよりも、「何がつらいの?」と感情を受け止め、言葉だけでなく行動や態度で「あなたの味方だよ」と伝えましょう。そして、無理に学校へ行かせようとせず、休息を優先する選択肢も検討してください。
Q.不登校の子どもを持つ親として、不安な気持ちをどう乗り越えれば良いですか?
A.不登校はあなたや子どものせいではありません。一人で抱え込まず、信頼できる家族、友人、または専門の相談機関(教育支援センター、子育て相談窓口など)に話を聞いてもらいましょう。同じ悩みを抱える保護者と交流することも、心の支えになります。
Q.フリースクールや地域の居場所は、どのように探せば良いですか?
A.お住まいの地域の教育委員会や、教育支援センターに相談すると、地域のフリースクールや居場所の情報を得られることがあります。また、インターネットで「(地域名) フリースクール」や「(地域名) 子どもの居場所」と検索するのも有効です。見学に行き、お子さんに合う場所かを確認することが大切です。

参考・出典元

本記事は以下の公的機関等の情報を参考に作成しています。制度の詳細・最新情報は必ず一次ソースでご確認ください。

👨‍👩‍👧 不登校の家庭をひとりにしない。

最新の不登校・フリースクール情報や相談を、CoConのLINEで無料でお届けしています。

🟢 LINEで無料登録する


あわせて読みたい関連コラム

監修:株式会社CoCon 代表 洲崎祐貴

本記事は一般的な情報提供であり、診断・治療の代替ではありません。心身の不調は専門機関にご相談ください。

📚 学習のサポートをお探しですか?

不登校のお子さんの学習継続を支援するサービスをご紹介します。

この記事を書いた人

CoCon編集部

不登校支援ポータルCoCon編集部。当事者家庭への取材と一次情報をもとに記事を作成しています。

PR・広告