THE INSIGHT / お悩み解決
お子さんが学校に行かなくなり、将来への漠然とした不安の中で、「高卒認定試験」という選択肢を考えている保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、「高卒認定って何?」「どうやって勉強を進めればいいの?」「親として、どこまでサポートできるんだろう?」といった疑問や戸惑いを感じるのは当然のことです。お子さんのペースを尊重しながら、どのように学習をサポートしていくべきか、そのヒントを一緒に考えていきましょう。あなたが一人で抱え込む必要はありません。CoConが、隣で考えます。
不登校からの高卒認定、親の不安に寄り添う
お子さんが学校以外の道を選ぶ中で、「高等学校卒業程度認定試験」(以下、高卒認定)という新たな目標を見つけたことは、とても素晴らしい一歩です。しかし、親御さんとしては、「本当に合格できるだろうか」「どんな勉強が必要なのだろう」といった不安が尽きないかもしれません。お子さんが不登校である状況で、学習面をどう支えるかは、親御さんにとって大きな課題の一つです。
高卒認定は、高校を卒業していない方が、高校卒業者と同等以上の学力があることを国が認定する試験です。この認定があれば、大学や専門学校への進学、就職など、将来の選択肢が大きく広がります。お子さんが高卒認定を目指すことは、自らの手で未来を切り開こうとする意欲の表れでもあります。親御さんとして、その意欲をどのようにサポートできるのか、具体的に見ていきましょう。
高卒認定試験の基礎知識を押さえよう
まず、高卒認定試験について基本的な情報を押さえておくことが、適切なサポートにつながります。
- 正式名称:高等学校卒業程度認定試験
- 目的:高校を卒業していない方が、高校卒業者と同等以上の学力があることを認定する。
- 受験資格:受験する年度の終わりまでに満16歳以上になる方。
- 試験科目:国語、数学、英語、理科、社会(世界史A/B、日本史A/B、地理A/B、現代社会、倫理、政治・経済から選択)など、最大10科目程度。
- 合格基準:各科目で40点以上(目安)。一度合格した科目は翌年以降の受験が免除されます。
高卒認定試験の出題範囲は、基本的に中学校の学習内容から高校基礎レベルです。そのため、基礎をしっかり固めれば、十分に合格を目指せる試験と言えるでしょう。文部科学省のウェブサイトで過去問が公開されていますので、お子さんと一緒に確認してみるのも良い方法です。
親ができる勉強サポート:大切な3つのステップ
お子さんの高卒認定取得に向けて、親御さんができる具体的なサポートを3つのステップでご紹介します。
学習環境を整える
お子さんが集中して勉強できる環境づくりは、最初の重要なステップです。静かで落ち着ける場所を確保し、必要な参考書や問題集、筆記用具などを準備しましょう。この際、「ここで勉強しなさい」と一方的に決めるのではなく、お子さんの意見を聞きながら進めることが大切です。お子さん自身が「ここなら集中できそう」と感じられる場所を見つけられるよう、一緒に考え、工夫してみてください。
一緒に無理のない学習計画を立てる
学習計画を立てる際は、お子さんの現在の学力や興味、体調を最優先に考えましょう。いきなり多くの科目を詰め込んだり、長時間勉強させたりすることは、かえって負担になってしまいます。まずは得意な科目から、1日30分からでも良いので、「できること」から始めるのがおすすめです。
親御さんは、試験までの期間から逆算して、無理のない短期目標と長期目標を一緒に設定する手助けをしてください。計画には、学習時間だけでなく、休憩時間や趣味の時間も組み込むことで、メリハリのある学習リズムを作ることができます。「今日はここまで頑張ろうね」と具体的な目標を共有し、達成したら一緒に喜ぶ姿勢を見せることが、お子さんのモチベーション維持につながります。
心のサポートを最優先にする
学習面でのサポートはもちろん大切ですが、それ以上に重要なのが、お子さんの心の状態に寄り添うことです。不登校を経験しているお子さんは、自己肯定感が低下していたり、将来への不安を強く感じていたりする場合があります。
「勉強しなさい」という言葉ではなく、「今日も頑張ってるね」「少しずつ進んでいてすごいね」といった、努力の過程を認める声かけを意識しましょう。結果が出なくても、その努力を肯定し、安心できる居場所を提供することが、お子さんが前向きに学習に取り組むための土台となります。
子どもの特性に合わせた学習方法を見つける
高卒認定の勉強方法は多様です。お子さんの性格や学習スタイルに合わせて、最適な方法を見つけましょう。
自宅での独学・通信講座
自分のペースで学習を進めたいお子さんには、自宅での独学や通信講座が適しているかもしれません。費用を抑えられるメリットもあります。通信講座では、教材が体系的にまとめられており、疑問点があれば質問できるサポート体制が整っているものもあります。
個別指導塾・家庭教師
特定の科目が苦手な場合や、よりきめ細やかな指導を求める場合は、個別指導塾や家庭教師の利用も検討できます。プロの講師が、お子さんの理解度に合わせて丁寧に教えてくれるため、効率的に学習を進められる可能性があります。ただし、お子さんとの相性も重要なので、体験授業などを活用して見極めることをおすすめします。
オンライン学習サービス
インターネット環境があれば、場所を選ばずに学習できるオンライン学習サービスも選択肢の一つです。動画授業や演習問題など、多様なコンテンツが提供されており、お子さんの興味や学習意欲を引き出すきっかけになるかもしれません。
💡 ワンポイント
学習方法を選ぶ際は、お子さんの興味や得意なこと、学習スタイルをよく観察し、話し合いながら決めることが何よりも大切です。お子さん自身が「これならできそう」と思える方法を見つけることが、継続の鍵となります。
焦りやプレッシャーは逆効果。寄り添う気持ちを忘れずに
高卒認定試験は、お子さんの未来を広げるための大切なステップですが、親御さんが焦りすぎたり、過度な期待を押し付けたりすることは避けたいものです。お子さんは今、自分と向き合い、未来を模索している途中にいます。親の言葉や態度が、お子さんにとって大きなプレッシャーになることもあります。
⚠️ 注意
「高卒認定を取らなければ将来がない」といった過度なプレッシャーを与えることは、お子さんの心をさらに閉ざしてしまう可能性があります。目標設定はあくまでお子さん自身の意思を尊重し、親はサポート役に徹しましょう。
学習が思うように進まない日もあるでしょう。そんな時も、「大丈夫だよ」「休んでもいいよ」と声をかけ、お子さんの気持ちに寄り添うことが何よりも大切です。親御さん自身も、完璧を目指す必要はありません。お子さんのために頑張りすぎず、ご自身の心の健康も大切にしてください。
「高卒認定の勉強、なかなかやる気が出ない時もあるけど、ママが『無理しなくていいよ、少しずつで大丈夫』って言ってくれると、気持ちが楽になるんだ。焦らなくていいんだって思える。」
専門機関のサポートも積極的に活用しよう
「親だけで抱えきれない」「どうしたらいいか分からない」と感じた時は、迷わず専門機関を頼りましょう。不登校のお子さんの学習サポートについて、親御さんが一人で悩む必要はありません。
- 教育支援センター(適応指導教室):各自治体が運営しており、不登校の子どもたちの学習支援や居場所づくりを行っています。高卒認定の学習相談に乗ってくれる場合もあります。
- フリースクール:学校以外の学習の場として、高卒認定対策をサポートしているフリースクールもあります。集団での学習に慣れたり、仲間と出会ったりする機会にもなります。
- カウンセリング:お子さんや親御さん自身の心のケアのために、専門のカウンセラーに相談することも有効です。不安や悩みを話すだけでも、心が軽くなることがあります。
これらの機関は、お子さんの状況や特性に応じたアドバイスやサポートを提供してくれます。また、親御さん自身の不安や孤立感を和らげるための相談窓口としても活用できます。あなたが悪いわけではありません。外の力を借りることは、決して恥ずかしいことではありません。
もし、お子さんの精神的な状態に関して心配なことがあれば、専門の医療機関やカウンセリング機関にご相談ください。また、緊急時には以下の相談窓口も活用できます。
- よりそいホットライン:0120-279-338(24時間対応)
- こども家庭庁 相談窓口:ウェブサイトにて様々な相談窓口が案内されています。
不登校からの高卒認定は、新たな一歩への道のり
不登校という経験を経て高卒認定を目指す道のりは、決して平坦ではないかもしれません。しかし、この経験は、お子さんが自分自身と深く向き合い、これからの人生を主体的に選択していくための貴重な時間にもなり得ます。親御さんの役割は、お子さんの伴走者として、安心できる居場所と、そっと背中を押すサポートを提供することです。
焦らず、お子さんのペースを尊重し、小さな成長を見つけては一緒に喜び、困った時には迷わず専門機関を頼ってください。CoConは「不登校の家庭をひとりにしない」という姿勢で、これからも皆さんの隣で考え、サポートを続けていきます。
よくある質問(FAQ)
Q.不登校の子が高卒認定の勉強を始める際、親はまず何をすべきですか?
Q.高卒認定試験は難しいですか?どのくらいの勉強期間が必要ですか?
Q.高卒認定の勉強で、子どもがなかなかやる気を出してくれません。どうすれば良いですか?
Q.高卒認定を取得した後、どのような進路がありますか?
Q.親だけで学習サポートをするのが難しいと感じたら、どこに相談できますか?
参考になるサービス・情報
お住まいの状況に合わせて、次のような外部の窓口・サービスも活用できます。最新の内容は各サイトでご確認ください。
- 不登校の相談窓口(文部科学省)
文部科学省がまとめた、不登校の子ども・保護者向けの相談窓口の案内。 - フリースクールナビ
全国のフリースクールを地域から探せる検索サイト。 - みらいずち フリースクール検索
全国のフリースクール・居場所を探せる情報サイト。

あわせて読みたい関連コラム
監修:株式会社CoCon 代表 洲崎祐貴
本記事は一般的な情報提供であり、診断・治療の代替ではありません。心身の不調は専門機関にご相談ください。