NEWS / 最新ニュース
子どもの不登校は、保護者の方にとって大きな不安や悩みを伴うものです。精神的な負担はもちろん、日々の送迎や見守り、子どもの居場所探しなど、やるべきことが増える中で、仕事との両立に困難を感じる方も少なくありません。この度、特定非営利活動法人キーデザインが発表した調査結果は、その困難が「不登校離職」という形で現実になっていることを示しています。このニュースは、不登校の子どもを持つすべての保護者の方にとって、決して他人事ではない重要な情報です。
「不登校離職」は他人事ではない現実。5人に1人の保護者が直面する離職の危機
「介護離職」という言葉は広く知られるようになりましたが、実は子どもの不登校をきっかけに仕事を辞める保護者も少なくないという現実があります。特定非営利活動法人キーデザインが2026年に実施した全国調査「不登校離職実態調査2026」では、驚くべき実態が明らかになりました。
調査によると、不登校や行き渋りをきっかけに母親の22.89%(約5人に1人)が実際に退職しているのに対し、父親の退職率はわずか0.74%でした。この数字は、不登校が家庭にもたらす影響が、特に母親に集中していることを示唆しています。
仕事を続けている保護者の方々も、決して楽な状況ではありません。仕事との両立が「大変」と回答した人は95.4%、「仕事を辞めたいと思ったことがある」人は84.1%にものぼります。この結果は、不登校を抱える家庭が、経済的・精神的にいかに追い詰められているかを物語っています。
「同僚や上司は、立派に子育てされている方ばかりでした。親に責任があるという捉え方があると感じ、自分の評価が下がったと感じていました。だんだん自分を出せなくなっていきました。」
これは調査回答から引用された保護者の方の声です。不登校は個人の努力不足や育て方の問題ではなく、社会全体で考えるべき課題であることを、CoConは強く感じています。
「不登校離職」はなぜ起こる?家庭が抱える深刻な影響
子どもの不登校は、保護者の生活に多岐にわたる影響を及ぼします。
経済的な負担が増大
調査では、不登校をきっかけに収入が減った家庭が50.3%にのぼり、一方で支出が増えた家庭は79.7%に達しています。収入が減る主な理由は、保護者の離職や勤務時間の短縮、休職などでしょう。また、支出が増える背景には、フリースクールや習い事、家庭教師など、子どもの居場所や学びの機会を確保するための費用がかかることが考えられます。
精神的な孤立と自己肯定感の低下
子どもが学校に行けなくなることで、保護者自身も社会とのつながりが希薄になりがちです。職場での理解が得られなかったり、周囲に相談できる人がいなかったりすることで、孤立感を深めることがあります。また、自分を責めてしまい、自己肯定感が低下するケースも少なくありません。
⚠️ 注意
不登校は、決して保護者の方の育て方が原因ではありません。さまざまな要因が複雑に絡み合って起こるものであり、誰かを責めることでは解決しません。ご自身を責めず、社会全体でこの問題に取り組む視点を持つことが大切です。
企業にもできることがある。「防げるタイミング」と具体的な支援策
今回の調査で明らかになった重要な点の一つに、休職・退職に至った保護者の多くが、不登校が始まってから3ヶ月以上、就労を継続していたという事実があります。これは、企業側が早期に気づき、適切な支援を行うことで、離職を防ぐことができる可能性を示しています。
退職した保護者に「どのような支えがあれば両立しやすかったか」を尋ねたところ、次のような回答が上位に挙がりました。
保護者が求める支援(上位回答)
柔軟な勤務時間(151件)
休みを取りやすい環境(140件)
在宅勤務・リモート勤務(133件)
経済的支援(129件)
職場の理解(103件)
上司に相談しやすい雰囲気(69件)
これらの要望は、特別な制度というよりも、職場の文化や柔軟な働き方への理解が大きく影響することを示しています。企業が従業員の不登校問題に寄り添うことは、従業員の定着だけでなく、多様な人材が活躍できる職場環境づくりにもつながります。
💡 ワンポイント
企業向けのセミナーではありますが、この調査結果や要望は、私たち保護者にとっても参考になります。もし職場で相談する機会があれば、「柔軟な勤務時間」や「職場の理解」といった具体的なキーワードを伝えることで、より建設的な対話につながるかもしれません。
保護者として、私たちにできること
今回のセミナーは企業向けのため、保護者個人が直接参加することはできません。しかし、このニュースから私たち保護者ができることもあります。
今日からできる3つのアクション
職場の制度や雰囲気を再確認する
会社の就業規則や福利厚生制度に、育児や介護に関する柔軟な働き方を支援する項目がないか確認してみましょう。また、上司や同僚に相談しやすい雰囲気があるか、普段から意識してみることも大切です。
相談できる窓口や仲間を見つける
社内外に、不登校に関する悩みや仕事との両立について相談できる人を見つけておきましょう。NPO法人キーデザインが運営する「お母さんのほけんしつ」のような無料LINE相談窓口や、地域のフリースクール、子育て支援団体なども頼りになります。
孤立しないための働きかけを続ける
不登校の状況は刻々と変化します。一人で抱え込まず、必要に応じて職場や学校、専門機関に状況を伝え、協力を求める姿勢が大切です。フリースクールなどの地域の支援も積極的に活用し、子どもと保護者自身の負担を軽減しましょう。
不登校を抱える保護者の努力は、決して無駄ではありません。社会がこの問題に目を向け、企業が支援の仕組みを整える動きは、私たち保護者にとって大きな希望です。まずは、ご自身とご家族の心身の健康を第一に考え、無理なくできることから始めてみてください。
CoConが、隣で考えます
子どもの不登校は、保護者の方にとって計り知れない不安と困難をもたらします。しかし、今回の調査結果が示すように、これは決して個人の問題ではなく、社会全体で向き合うべき課題として認識され始めています。企業が従業員の不登校問題に関心を持ち、支援策を講じることは、保護者の皆さんの働き方を守り、家族の生活を支える上で非常に重要です。
CoConは「不登校の家庭をひとりにしない」という姿勢を軸に、保護者の皆さんの隣で考え、共に歩んでいきたいと願っています。今回のニュースが、皆さんの職場環境を見つめ直し、あるいは社会に働きかけるきっかけの一つとなれば幸いです。
もし、今、一人で抱え込んでいると感じたら、ぜひ信頼できる人に相談してみてください。私たちCoConも、皆さんの声に耳を傾け、役立つ情報や選択肢を提供できるよう、これからも努力を続けてまいります。
よくある質問(FAQ)
Q.「不登校離職」とは何ですか?
Q.なぜ不登校が保護者の離職につながるのですか?
Q.企業は「不登校離職」を防ぐために何ができるのですか?
Q.このセミナーは保護者も参加できますか?
参考・出典元
本記事は以下の公的機関等の情報を参考に作成しています。制度の詳細・最新情報は必ず一次ソースでご確認ください。

あわせて読みたい関連コラム
- 不登校の親子関係に寄り添う「親業訓練講座」アルママが2026年9月より開催
- 友達と会うのが怖い?不登校の子が二学期から途中参加する不安を和らげる親の寄り添い方
- 学校と家だけじゃない選択肢 不登校の子どもと広がる社会とのつながり オンライン説明会
- 高校生が不登校で単位不足、留年を回避するには?親ができる3つのアプローチ
監修:株式会社CoCon 代表 洲崎祐貴
本記事は一般的な情報提供であり、診断・治療の代替ではありません。心身の不調は専門機関にご相談ください。
