「もらいうつ」という言葉を聞いたことがありますか? 産後うつ、介護、不登校、8050問題など。“支える側”が倒れてしまう心の連鎖を精神科医が解説!

CoCon編集部

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お子さんが不登校になり、その状況を「支えたい」と強く願う保護者の方へ。あなたは、知らず知らずのうちに、心に大きな負担を抱えていませんか?今回CoConが注目するのは、精神科医が提唱する新しい概念「もらいうつ」です。

「うつ病の人に寄り添い続けるうちに、支える側まで心身の不調を抱えてしまう現象」を指すこの言葉は、不登校の子どもを持つ保護者の方々にも深く関係しているかもしれません。CoConは、あなたが一人で抱え込まないよう、隣で一緒に考えます。

「もらいうつ」とは?支える側の見えない負担

「もらいうつ」という言葉を初めて耳にした方も多いのではないでしょうか。これは精神医学の正式な診断名ではありませんが、精神科医・髙橋一志氏が提唱する、共感によって生じる心の不調を表現した言葉です。プレスリリースによると、うつ病の人に寄り添い続けるうちに、感情の共有を通じて、支える側まで心身の不調を抱えてしまう現象を指します。

風邪のようにウイルスで「うつる」わけではありませんが、精神的な苦痛が強い相手と密接に関わることで、その感情やストレスが伝播し、結果として支える側も抑うつ状態に陥ってしまうのです。

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「もらいうつ」は、産後うつ、介護、不登校、8050問題など、さまざまな状況で起こりうるとされています。共通しているのは、いずれも相手を思いやる気持ちが強い人が陥りやすいという点です。

なぜ不登校の保護者は「もらいうつ」になりやすいのか?

不登校の子どもを持つ保護者は、まさに「もらいうつ」のリスクが高い状況に置かれやすいと言えるでしょう。その背景には、以下のような特有の要因があります。

子どもの苦しみに寄り添う「心の距離」の近さ

不登校の子どもは、学校に行けないことへの罪悪感、焦り、不安、あるいは怒りや無気力など、複雑で強い感情を抱えています。保護者は、そんな子どもの一番身近な存在として、その感情を日々受け止め、寄り添おうとします。

髙橋医師は「心の距離」が近いほど影響を受けやすいと指摘していますが、親子関係はまさにその典型です。子どもの苦しみが強いほど、それを間近で感じ続ける保護者の心も深く影響を受け、消耗してしまうことがあります。

社会的な孤立感と終わりが見えない不安

不登校は、周囲からの理解を得られにくいことも少なくありません。「親の育て方が悪い」「甘やかしている」といった無理解な言葉に傷つき、孤立感を深める保護者もいます。また、子どもの将来への漠然とした不安、居場所探し(フリースクールや自宅学習など)の苦労、学習機会の確保など、さまざまな問題に常に直面し、精神的な負担は計り知れません。

このような状況下では、保護者自身が休むきっかけを見つけにくく、「親だから頑張らなければ」という責任感から、自身の不調を見過ごしてしまいがちです。

「支える」と「共倒れ」の境界線:見過ごされてきた保護者の心

うつ病と診断された本人には、治療や休養、周囲からの配慮があります。しかし、支える側に回った保護者は、診断を受けているわけではないため、「休む」という選択肢が頭に浮かびにくいのが現実です。

「支えるのは当然」という思い込みや、社会からの見えないプレッシャーによって、自身の心身の不調に気づかないまま無理を重ねてしまうことがあります。そして、気づけば支える側まで疲れ果て、共倒れになってしまうケースも少なくありません。

⚠️ 注意

支える側である保護者が健やかでなければ、お子さんの回復を長期的に支えることは難しくなります。あなたの心と体の健康は、決して後回しにして良いものではありません。

「寄り添うけれど、寄り添いすぎない」:CoConからのヒント

新刊『もらいうつ』のカバーには、「寄り添うけれど、寄り添いすぎない 自分までうつにならない生き方」というメッセージが掲げられています。これは、不登校の保護者にとっても非常に重要な視点です。

お子さんの苦しみに寄り添うことは大切ですが、その感情に完全に同化してしまうと、保護者自身が疲弊し、判断力も鈍ってしまう可能性があります。適度な距離感を保ち、冷静な視点を持つことが、結果としてお子さんをより良い方向に導く力になります。

💡 ワンポイント

「寄り添いすぎない」とは、お子さんを突き放すことではありません。自分の心を守り、冷静な判断力を保つことで、お子さんにとって本当に必要なサポートを見極める余裕が生まれる、ということです。

今日からできる、保護者のための3つのセルフケア

では、どのようにすれば「もらいうつ」を防ぎ、自分自身の心を守ることができるのでしょうか。書籍の内容も参考に、今日から実践できるセルフケアを3つのステップでご紹介します。

1 自分の感情に「気づく」時間を作る

日々お子さんのことで頭がいっぱいになりがちですが、意識的に「今、自分は何を感じているだろう?」と問いかける時間を作りましょう。イライラ、悲しみ、無力感など、どんな感情でも構いません。まずは客観的に自分の感情を認識することが、ストレスマネジメントの第一歩です。

2 意識的に「休息」を確保する

睡眠時間の確保、短時間の散歩、好きな音楽を聴くなど、心身を休める時間を意識的に作りましょう。お子さんの状況が気になり、なかなか気が休まらないかもしれませんが、短時間でも良いので、お子さんから少し離れて自分だけの時間を持つことが大切です。パートナーや信頼できる友人、親族に協力を求めるのも良いでしょう。

3 信頼できる「相談先」を活用する

一人で抱え込まず、外部の力を頼りましょう。不登校の親の会、自治体の相談窓口、カウンセリング、あるいは精神科医など、専門家のサポートは大きな支えになります。話を聞いてもらうだけでも、心の負担は軽くなります。また、必要であれば、ご自身の受診も検討してみてください。医療的判断は専門家にご相談を促し、決して断定はしません。

CoConが隣で考えます:一人で抱え込まないで

お子さんの不登校という状況は、保護者の方にとって計り知れないストレスと向き合う日々です。あなたが悪いわけではありません。そして、その中で心身の不調を感じるのは、決して特別なことではありません。

不登校の家庭をひとりにしない。CoConは、あなたが抱える不安や困難に、隣で寄り添い、共に考えます。もし、ご自身の心の不調を感じたら、どうか一人で抱え込まず、信頼できる人や専門機関に相談してください。

誰かを支えるあなたが健やかであることが、お子さんの回復にも繋がります。あなたの心を守ることが、お子さんの未来を守ることにもなるのです。

💡 相談窓口のご案内

もし、ご自身の心の状態が心配になったら、以下の相談窓口も活用を検討してみてください。
・よりそいホットライン:0120-279-338(24時間対応)
・こども家庭庁:相談窓口一覧

よくある質問(FAQ)

Q.「もらいうつ」とは具体的にどのような状態を指しますか?
A.「もらいうつ」は、精神科医が提唱する言葉で、うつ病の人に寄り添い続けるうちに、支える側がその感情やストレスの影響を受け、心身の不調(抑うつ状態など)を抱えてしまう現象を指します。医学的な感染症ではありませんが、心の距離が近いほど影響を受けやすいとされています。
Q.不登校の保護者が「もらいうつ」になりやすいのはなぜですか?
A.不登校の子どもを持つ保護者は、子どもの苦しい感情を日々間近で受け止め、強い思いやりから深く寄り添おうとします。この「心の距離の近さ」に加え、社会的な孤立感や将来への不安、終わりが見えない状況が重なることで、自身の心身の不調を見過ごしやすく、「もらいうつ」に陥るリスクが高まると考えられます。
Q.「寄り添うけれど、寄り添いすぎない」とはどういう意味ですか?
A.これは、お子さんを突き放すことではなく、保護者自身の心を守るための適度な距離感を保つことを意味します。お子さんの感情に完全に同化せず、自分の心と体を大切にすることで、冷静な判断力を保ち、お子さんにとって本当に必要なサポートを継続的に提供できるようになります。
Q.「もらいうつ」を防ぐために、今日からできることはありますか?
A.はい、3つのステップが挙げられます。まず、自分の感情に意識的に気づく時間を作りましょう。次に、短時間でも良いので意識的に休息を確保してください。そして、一人で抱え込まず、不登校の親の会やカウンセリング、精神科医など、信頼できる相談先を積極的に活用することが大切です。
Q.自分の心の不調を感じた場合、どこに相談すれば良いですか?
A.もしご自身の心の不調が心配になったら、まずは信頼できる家族や友人に話してみることから始めましょう。また、専門的なサポートとしては、自治体の相談窓口、カウンセリング、あるいは精神科医の受診も検討してください。緊急の場合には、よりそいホットラインなどの相談窓口も利用できます。

参考・出典元

本記事は以下の公的機関等の情報を参考に作成しています。制度の詳細・最新情報は必ず一次ソースでご確認ください。

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この記事を書いた人

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不登校支援ポータルCoCon編集部。当事者家庭への取材と一次情報をもとに記事を作成しています。

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