COCOLABO / フリースクールが挑戦するクラウドファンディング
仙台のフリースクール「ふふふる~む」が、 運営継続のクラファンに挑戦中──残り2日
CAMPFIRE / All-in方式
募集終了:2026年8月21日(あと2日)
宮城県仙台市。「ふふふる~む」という名前のフリースクールが、5年の歩みを重ねながら、いま運営継続のためのクラウドファンディングに挑戦しています。 目標金額は100万円。募集終了は2026年8月21日──残された時間は、あと2日。 今回のCoColaboでは、このプロジェクトの背景と、代表・武山里江さんの「当事者・当事者の親・支援者」という3つの視点をあわせもつ活動、そして日本の民間フリースクールが今なお直面している構造的な課題まで、あわせてご紹介します。
クラウドファンディング概要
※All-in方式:目標金額未達でもリターンが届き、プロジェクトは実施されます。
「ふふふる~む」とは──宮城・仙台の”継続する居場所”
「ふふふる~む」は、宮城県仙台市で運営されているフリースクールです。運営母体は「ふとうこうカフェinせんだいみやぎ」。この団体は、フリースクール「ふふふる~む」に加え、親の会「ふとうこうカフェ」、そして「ふふふ子ども食堂」までを併せて運営しています。
オープンは2021年6月。今年6月に、開所6年目に入ったばかりです。この間、2度の移転を経て、現在の拠点は築50年以上の一軒家を借りて運営されています。大家さんや地域の方々に日々お世話になりながら、「継続して安心して過ごせる居場所」を守り続けてきました。
運営を支えるのは、少人数のボランティアスタッフと、保護者の皆さんのお手伝い。行政からの民間フリースクールへの居場所助成は、仙台市・宮城県ともに、いまだにありません。
なぜ今、クラファンなのか──5年目の壁
ふふふる~むは、開所当初の3年間は助成金を活用して立ち上げ、その後2023年にクラウドファンディングを実施しました。この時は、200名を超える方々から250万円以上の支援が集まり、その資金を元に運営を継続、2度の移転を経て現在の場所に至っています。
6年目に入った今、その資金も減ってきている中、間借り物件で修繕が必要になるかもしれないという問題が持ち上がりました。居心地の良い今の場所を離れたくはないけれど、万が一の移転にも備える必要が出てきた──。その事態がまだ起こるか起こらないかも分からない段階では、使途の限定された民間の助成金では対応できません。
そして日々の運営そのものも、物価高の中でみんなで作って食べているお昼ご飯の内容が節約モードに入ってしまうなど、じわじわとした負担が積み上がっています。無償ボランティアの方々の交通費や謝金も、本来ならお支払いすべきもの。──こうした複合的な事情が重なる中、いま、クラファンという形で改めて仲間を集めることを決意されたのが、このプロジェクトです。
支援金の使途と、”さらにできるようになること”
まず、ご支援は以下の運営費用に充てられます。
▶ 基本の運営費用
・施設の家賃・光熱費・維持管理費 ・教材費、食材費など活動のための費用 ・相談事業を含む親の会の運営費 ・行政の会議出席・議会訪問等の働きかけにかかるコスト ・民間ネットワーク(宮城県内・全国)への活動参加・研修受講費用
さらにたくさんのご支援が集まれば、以下のような“さらにできるようになること”にも取り組みたいとのことです。
▶ もっとできること
・家庭負担の利用料の減免(シングルのご家庭など) ・無償ボランティア → 有償ボランティアへの体制強化 ・PC・タブレット・SwitchなどICT機器の整備 ・学習支援やワークショップ・交流イベントの開催 ・活動内容の広報・ボランティア募集活動
武山さんが投げかけている、社会への問い
プロジェクトページ本文は、単なる資金調達のためのメッセージにとどまりません。いま日本の不登校家庭が置かれている構造的な問題への、代表・武山さんからの静かで、しかし確かな問いかけになっています。CoConも深く共感する視点をいくつか、そのままご紹介します。
01. 「不登校離職」というリアル
低学年で子どもを留守番させておくのが難しかったり、付き添い登校のために保護者が休職・離職せざるを得ない──。近年メディアでも取り上げられる”不登校離職”は、家庭の経済的困窮に直結する問題です。
02. 「義務教育」の”義務”は、本来子どもに課されていない
「義務教育=子どもに学校に行く義務がある」という社会通念は、実は憲法の条文とは違います。子どもは教育を受ける”権利”を持つだけで、”義務”は保護者や国の側にあるもの──。この誤解が、いまも家庭を追い詰め続けています。
03. 年間約100万円の教育費は、”学校で使いきる”設計
全ての子どもに対し、年間約100万円ほどの税金が教育に充てられていると言われます。しかし、それは学校で使い切ってしまう設計になっているため、学校に行かない・行けない子どもは、その恩恵を受けられないのが現実です。
04. 助成金の”単年度・使途限定”という負担
助成金は、単年度で常に締切と事務作業に追われる仕組み。金額の小さいものが多く、人件費には使えないなど使途もかなり限定されます。運営者の精神的な負担は、想像以上に大きいものです。
この2年半、ふふふる~むは前回のクラファン資金・ご寄付・ボランティア労力のみで運営を続けてきたそうです。「ここが自分の居場所だ」「ここしか行ける所がない」とまで言って通ってくれている子達がいる──だから、やめる選択肢はない。だからこそ、今回の挑戦なのだと綴られていました。
代表・武山里江さん──”3つの視点”を持つ人
武山里江さんのプロフィールで印象的なのは、ご自身が「当事者・当事者の親・支援者」という3つの視点をあわせもつ方であることです。
1980年、北海道帯広市生まれ。中2・高1の時にご自身が不登校・保健室登校を経験されました。1998年に宮城教育大学(盲学校教育専攻)に入学して仙台市に移住。その後、社会人経験(販売・IT系)、結婚・出産を経て、2015年から不登校の体験談のお話会をスタート。参加者同士をつなぐ形で親の会を開催し、のちに「ふとうこうカフェinせんだいみやぎ」として団体化されました。
2018年に宮城県村田町へ移住。現在はホームスクーラー小学生2児のお母さんでもあります。
武山里江さんの現在の役職
▶ 「ふとうこうカフェinせんだいみやぎ」代表理事
▶ 「多様な学びを共につくる・みやぎネットワーク」共同代表
▶ 「NPO法人 登校拒否・不登校を考える全国ネットワーク」理事(前 共同代表)
当事者として、親として、そして支援者として──3つの視座から不登校を語れる方が、宮城の草の根活動のハブになっている。ふふふる~むを支えているのは、こうした厚い経験と、静かで粘り強い実践力なのだと感じます。
リターン(5,000円〜10万円)
リターンは、すべて「お礼のメッセージ」という形式に統一されています。物品リターンではなく、“応援そのものを届ける”シンプルな設計です。
CoConから、この取り組みへ
CoConは、全国の不登校のご家庭を伴走する仕事をしています。日々のご相談を受けながら、いつも痛感するのは、「地域に、居場所があるかどうか」で家庭のしんどさが大きく変わるという現実です。
ふふふる~むは、仙台という地域で、5年間、その居場所を守り続けてきた確かな存在です。行政助成のない中で、200名を超える支援者との縁で立ち上がり、その後もクラファンとご寄付とボランティア労力で運営を続けてこられた歩みには、頭が下がる思いしかありません。
そして今、6年目のこの局面で、また皆さんの手を借りに、扉を開けておられます。目標金額の47%、48名の支援者、あと2日──。届く先まで、あともう一歩の位置です。
仙台の子どもたちの居場所を守ることは、宮城県内はもちろん、全国の不登校家庭にとっての”支援のインフラ”を守ることでもあります。武山さんは、宮城のネットワーク組織の共同代表と、親の会の全国ネットワークの理事も務められている方。この方の現場が、これからもあり続けることには、地域を超えた意味があります。CoConからも、心を込めて応援しています。
プロジェクトを支援する
募集終了は2026年8月21日、あと2日です。
All-in方式のため、目標未達でも支援は届き、プロジェクトは実施されます。
※本記事は、プロジェクトページに公開されている情報をもとに、CoConの視点で紹介したものです。
ふとうこうカフェinせんだいみやぎ|連絡先
▶ Webサイト:huhuhu.jp
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