THE INSIGHT / お悩み解決
お子さんがいじめを苦に学校に行けなくなったとき、親御さんの胸には言葉にできないほどの不安や怒り、そして自責の念が押し寄せることでしょう。大切な子どもが傷つき、学校という場所から遠ざかってしまう状況は、誰にとってもつらいものです。「なぜ気づいてあげられなかったのか」「学校はなぜ守ってくれなかったのか」と、自分を責めてしまうかもしれません。しかし、あなたが悪いわけではありません。子どもをいじめから守るのは、決して親御さんだけの責任ではなく、学校や社会全体で取り組むべき大切な課題です。CoConは、不登校の家庭をひとりにしない。CoConが、隣で考えます。
いじめが原因の不登校、親御さんの心境に寄り添う
お子さんがいじめによって学校に行けなくなったとき、親御さんは大きなショックを受け、混乱してしまうのは当然のことです。子どもの安全と心の健康が最優先であると同時に、学校への不信感や、これからどうすれば良いのかという途方に暮れる気持ちも湧いてくるでしょう。いじめは子どもの心を深く傷つけ、自己肯定感を低下させ、時には心身に深刻な影響を及ぼします。お子さんの不登校の原因がいじめである場合、学校には「いじめを解決し、子どもが安心して学校生活を送れるようにする」という明確な責任があります。この状況で親御さんが抱える不安や疑問は、決して一人で抱え込むべきものではありません。
いじめ防止対策推進法と学校の義務を知る
いじめ問題に取り組む上で、親御さんが知っておくべき重要な法律が「いじめ防止対策推進法」です。この法律は、いじめの定義や、学校・教育委員会・地方公共団体が果たすべき役割と義務を定めています。文部科学省のウェブサイトなどでも詳細を確認できますが、特に重要なのは以下の点です。
いじめの定義と学校の対応義務
いじめ防止対策推進法では、いじめを「児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているもの」と定義しています。この定義には、インターネット上での誹謗中傷なども含まれます。
💡 ワンポイント
学校には、いじめの事実を認知した場合、速やかに調査を行い、いじめを受けた子どもや保護者に対し必要な支援を行う義務があります。また、いじめを行った子どもへの指導や、再発防止のための対策を講じることも求められています。
重大事態への対応
いじめにより、子どもが心身に重大な被害を受けた疑いがある場合や、相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている場合は、「重大事態」として扱われます。この場合、学校はいじめの事実関係を明確にするため、速やかに調査組織を立ち上げて調査を行う義務があります。親御さんは、いじめが重大事態に該当すると判断される場合は、その旨を学校に強く伝えることが重要です。
いじめで不登校になった時、親ができる3つのステップ
お子さんをいじめから守り、安心して過ごせる環境を取り戻すために、親御さんが具体的にできることを3つのステップに分けてご紹介します。焦らず、一つずつ進めていきましょう。
状況を記録し、証拠を整理する
お子さんからいじめの状況を聞き取り、いつ、どこで、誰に、何をされたのかを具体的にメモしておきましょう。LINEやSNSのやり取り、怪我の写真、持ち物の破損など、物的証拠があれば保存してください。これは、後々学校や関係機関に相談する際に非常に重要な情報となります。
学校へ具体的かつ毅然とした態度で働きかける
担任の先生だけでなく、学年主任、教頭、校長先生にも面談を申し入れ、いじめの事実と、お子さんが不登校になっている状況を伝えます。いじめ防止対策推進法に基づき、学校に調査と適切な対応を求めることを明確に伝えましょう。口頭だけでなく、要望書などを提出し、記録を残すことも有効です。
必要に応じて外部機関と連携する
学校の対応が不十分だと感じたり、不安が拭えない場合は、教育委員会、いじめ問題に詳しい弁護士、臨床心理士、子ども家庭支援センター、NPO法人など、外部の専門機関に相談することを検討しましょう。客観的な視点からのアドバイスやサポートが得られます。
学校への具体的な働きかけ方と注意点
学校に「いじめをやめさせ、子どもが安心して学校に通えるようにしてほしい」と求める際に、どのような姿勢で、何を伝えるかが非常に重要です。感情的になる気持ちは理解できますが、冷静かつ論理的に要望を伝えることが、学校を動かす鍵となります。
面談時のポイント
学校との面談では、事前に伝えておきたい内容を箇条書きでまとめておきましょう。いじめの具体的な状況、お子さんの心身の状態、学校に求める具体的な対応(例:加害児童への指導、クラス替え、別室登校の検討、スクールカウンセラーとの連携など)を明確に伝えます。可能であれば、複数人で面談に臨むことも有効です。また、面談内容を録音することも検討できますが、事前に相手にその旨を伝えるのが望ましいでしょう。
⚠️ 注意
学校とのやり取りは、日時、担当者名、話した内容、決定事項などを必ず記録に残してください。後から「言った」「言わない」の水掛け論にならないよう、書面でのやり取りや、メールでの記録も有効です。
教育委員会や専門家への相談をためらわない
学校の対応に納得がいかない場合や、進展が見られない場合は、迷わず地域の教育委員会に相談してください。教育委員会はいじめ問題に対する学校の対応を監督する立場にあります。また、いじめ問題に特化した弁護士や、子どもを支援するNPO法人も存在します。これらの専門家は、法的な観点や第三者の視点から、より効果的な解決策を提案してくれることがあります。
「学校に何度も相談しているのに、具体的な解決策が見えてこない」「子どもが学校に行くことをますます怖がるようになってしまった」そんな時は、外部の力を借りることも大切です。
学校以外の選択肢と子どもの心のケア
いじめによって不登校になったお子さんの心の回復を最優先に考えましょう。学校との問題解決と並行して、お子さんが安心して過ごせる居場所や、心のケアを検討することも非常に重要です。
子どもの心のケアを優先する
いじめは子どもの心に深い傷を残します。お子さんが安心して話せる環境を作り、気持ちに寄り添うことが大切です。必要に応じて、スクールカウンセラーや心療内科、精神科といった専門家への相談も検討しましょう。専門家は、お子さんの心理状態を適切に評価し、回復に向けたサポートを提供してくれます。医療行為の推奨ではありませんが、専門家の助言は大きな支えとなることがあります。
フリースクールや自宅学習など、多様な居場所を検討する
学校がいじめ問題の解決に時間がかかったり、お子さんが学校に戻ることに強い抵抗がある場合は、無理に登校させる必要はありません。フリースクール、適応指導教室、自宅でのオンライン学習など、学校以外の多様な学びの場や居場所があります。お子さんの意見を尊重し、最も安心できる選択肢を一緒に探すことが大切です。
一人で抱え込まず、CoConと一緒に次の一歩を
いじめによる不登校という困難な状況に直面したとき、親御さん一人で全てを抱え込む必要はありません。不安や疑問、怒りといった感情は、信頼できる人に話すことで少しずつ整理されていきます。CoConは、不登校の家庭をひとりにしない。CoConが、隣で考えます。
お子さんの状況と心の状態を最優先に考え、学校への働きかけ、外部機関との連携、そして学校以外の選択肢の検討を、焦らず着実に進めていきましょう。そして何よりも、親御さん自身の心身の健康も大切にしてください。もし、精神的に追い詰められていると感じたら、遠慮なく専門機関に助けを求めてください。
よりそいホットライン:0120-279-338
こども家庭庁:子どもの人権110番などの相談窓口
よくある質問(FAQ)
Q.いじめが原因で不登校になった場合、まず何をすべきですか?
Q.学校がいじめの対応に動いてくれない場合、どうすれば良いですか?
Q.いじめが原因で不登校になった子どもに、親としてどのように接すれば良いですか?
Q.いじめ防止対策推進法とは何ですか?
Q.いじめによる不登校の場合、学校にどんな対応を求めることができますか?
参考になるサービス・情報
お住まいの状況に合わせて、次のような外部の窓口・サービスも活用できます。最新の内容は各サイトでご確認ください。
- 不登校の相談窓口(文部科学省)
文部科学省がまとめた、不登校の子ども・保護者向けの相談窓口の案内。 - フリースクールナビ
全国のフリースクールを地域から探せる検索サイト。 - みらいずち フリースクール検索
全国のフリースクール・居場所を探せる情報サイト。

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監修:株式会社CoCon 代表 洲崎祐貴
本記事は一般的な情報提供であり、診断・治療の代替ではありません。心身の不調は専門機関にご相談ください。