不登校の子を持つきょうだいへの影響と心のケア

CoCon編集部

THE INSIGHT / お悩み解決

不登校のお子さんに精一杯向き合っている中で、ふと、もう一人のお子さんのことが頭をよぎることはありませんか? きょうだいは何も言わないけれど、もしかしたら我慢しているのかも、負担を感じているのかも……と、胸が締め付けられる思いになるかもしれません。不登校のお子さんへの対応で手一杯になり、きょうだいへの関わり方がわからなくなってしまうのは、決してあなただけではありません。そんな複雑な感情を抱くのは、あなたがご家族全員のことを真剣に考えている証拠です。このコラムでは、不登校の子どもがいる家庭で、きょうだいが抱える心の負担と、親ができる優しいケアについて、CoConが隣で一緒に考えます。

不登校の子どもがいる家庭で、きょうだいはどんな気持ちを抱えている?

不登校のお子さんがいる家庭では、どうしてもその子に親の関心やエネルギーが集中しがちになります。もちろん、それは自然なことです。しかし、その状況をきょうだいはどのように感じているのでしょうか。多くの場合、きょうだいは自分の気持ちをストレートに表現せず、心の中に様々な感情を抱え込んでいることがあります。

「お兄ちゃん(お姉ちゃん)ばかり親が心配している」「私だけは頑張らないと、親に迷惑をかけられない」

「友達に不登校のきょうだいがいることを言えない」「家にいるきょうだいのことが、なんだか心配」

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「親が辛そうな顔をしているのを見ると、私が元気を出さないとって思う」

これらは、きょうだいが心の中でつぶやいているかもしれない言葉の一部です。子どもたちは親の状況を敏感に察し、自分なりの方法で家庭のバランスを保とうとします。その結果、自分の気持ちを後回しにしてしまうケースが少なくありません。

きょうだいが抱えやすい「見えにくい影響」とは

不登校の子どもを持つ家庭では、きょうだいが以下のような「見えにくい」影響を抱えることがあります。これらのサインに気づくことが、適切なケアの第一歩となります。

我慢と自己肯定感の低下

親の関心が不登校の子に集中していると感じると、きょうだいは「自分は構ってもらえない」と感じ、自分の欲求や感情を抑え込むようになります。良い子でいようと努めるあまり、自分の気持ちに蓋をしてしまい、結果として自己肯定感が下がってしまうことがあります。

過度な期待とプレッシャー

「この子だけは大丈夫」「しっかりしているから」といった親の期待が、きょうだいにとって大きなプレッシャーとなることがあります。期待に応えようと頑張りすぎるあまり、心身のバランスを崩してしまう可能性も考えられます。

孤立感や罪悪感

不登校のきょうだいのことを友達に話せない、家庭の状況を隠さなければならないと感じることで、孤立感を抱くことがあります。また、自分だけ学校に行けていることや、楽しんでいることに罪悪感を覚える子どもも少なくありません。

役割の逆転

特に年上のきょうだいの場合、不登校の子どもの世話をしたり、親の愚痴を聞いたりするなど、本来親が担うべき役割を背負ってしまうことがあります。これは「ペアレント化」とも呼ばれ、子どもの健全な成長に影響を及ぼす可能性があります。

⚠️ 注意

きょうだいが抱えるこれらの影響は、一見すると「良い子」に見える行動の裏に隠れていることがあります。「手がかからないから大丈夫」と安易に判断せず、日頃からきょうだいの様子に意識を向けることが大切です。

不登校の子を持つきょうだいへのケア、今日からできる3つのステップ

きょうだいの心の健康を守るために、親ができることはたくさんあります。完璧を目指すのではなく、今日からできる小さな一歩から始めてみましょう。

1

意識的に「きょうだい」と向き合う時間を作る

たった5分でも10分でも構いません。不登校のお子さんのことではない話題で、きょうだいと二人きりで話す時間を作りましょう。学校での出来事、友達のこと、好きなことなど、きょうだい自身に関心がある話題を選び、耳を傾けることで「自分も大切にされている」と感じられます。

2

きょうだいの感情を「ありのまま」受け止める

きょうだいが不満や不安を口にしたとき、「でも、お兄ちゃん(お姉ちゃん)も大変なんだよ」と否定したり、正論をぶつけたりするのではなく、まずは「そう感じているんだね」と、その気持ちをそのまま受け止めてあげましょう。親に受け止めてもらえる安心感が、心の安定につながります。

3

「頑張り」を具体的に認め、感謝を伝える

「いつもありがとう」「家事を手伝ってくれて助かるよ」「学校生活を頑張っているね」など、きょうだいが普段見せている頑張りや、家族への貢献を具体的に言葉にして伝えましょう。当たり前だと思っていることでも、感謝の言葉は子どもの自己肯定感を高めます。

きょうだいの心を支えるための具体的な関わり方

3つのステップを実践しつつ、さらにきょうだいの心のケアを深めるための具体的な関わり方をご紹介します。

個別の時間と空間を確保する

きょうだいそれぞれが、親と一対一で過ごせる時間や、自分だけの空間を持てるように配慮しましょう。例えば、週末にきょうだいとだけ買い物に出かけたり、個別で好きなことを一緒に楽しんだりする時間も有効です。

学校以外の居場所を応援する

きょうだいが学校以外の場所で、自分の興味を追求できる習い事やクラブ活動、地域のボランティアなどに参加することを積極的に応援しましょう。家庭以外の安心できる居場所があることは、心のバランスを保つ上で非常に重要です。

家庭内で感情を表現できる場を作る

家族会議や夕食の時間など、定期的に家族全員が自分の気持ちを話せる機会を設けるのも良いでしょう。不登校のお子さんの話題だけでなく、きょうだいも含め、それぞれの喜びや悩み、困っていることを安心して話せる雰囲気作りが大切です。

親自身の心のケアも大切にする

保護者の方が心身ともに疲弊していると、きょうだいの小さな変化に気づきにくくなったり、心の余裕がなくなったりすることがあります。親自身がリフレッシュする時間を持ったり、信頼できる人に相談したりするなど、自分の心のケアも怠らないようにしましょう。

💡 ワンポイント

きょうだいのケアは、不登校のお子さんのケアと並行して行う、もう一つの大切な子育てです。どちらか一方に偏るのではなく、家族全体の幸福度を高める視点を持つことが、結果的に全員にとって良い方向へつながります。

きょうだいの心の不調が続く場合は専門機関へ相談を

もし、きょうだいが以下のような様子を見せる場合は、一人で抱え込まず、専門機関に相談することも検討してください。

  • 以前より明らかに元気がない、表情が暗い
  • 食欲不振や睡眠障害など、身体的な不調が続く
  • 学校に行きたがらない、友達との関係に悩んでいる
  • 些細なことでイライラしたり、感情の起伏が激しくなったりする
  • 自分を責める発言が増える

学校のスクールカウンセラーや、地域の児童相談所、子どもの心の専門医などが相談先として考えられます。専門家の視点から、きょうだいの状態に合わせた具体的なアドバイスやサポートを受けることができます。あなたの自治体にある相談窓口を探してみるのも良いでしょう。

また、もしお子さんご自身や、ご家族の中に「死にたい」という気持ちを抱えている方がいらっしゃいましたら、すぐに以下の相談窓口にご連絡ください。

家族みんなで、前向きな一歩を踏み出すために

不登校の子どもを持つ家庭では、きょうだいのケアもまた、親にとって大きな課題の一つです。しかし、あなたが一人で抱え込む必要はありません。完璧な親を目指すのではなく、できることから少しずつ、きょうだいの心に寄り添う姿勢を見せることが何よりも大切です。

CoConは、不登校の子どもを持つご家庭が、家族みんなで笑顔で過ごせる未来を応援しています。きょうだいへの影響とケアについて悩んだときは、ぜひこのコラムを読み返してみてください。そして、あなた自身も無理せず、時に外部のサポートを頼ることをためらわないでくださいね。

よくある質問(FAQ)

Q.不登校の子どもがいる家庭で、きょうだいはどのような影響を受けやすいですか?
A.きょうだいは、親の関心が不登校の子どもに集中することで、我慢や自己肯定感の低下、過度な期待によるプレッシャー、孤立感や罪悪感、時には親の役割を担う役割の逆転といった見えにくい影響を抱えることがあります。自分の気持ちを抑え込んでしまう傾向が見られます。
Q.きょうだいの心のケアで、親が特に気をつけるべきことは何ですか?
A.親が気をつけるべきは、意識的にきょうだいと向き合う時間を作り、その子の感情をありのまま受け止めることです。また、日頃の頑張りを具体的に認め、感謝の気持ちを伝えることも重要です。完璧を目指さず、できることから始める姿勢が大切です。
Q.きょうだいの心の不調に気づいた場合、どこに相談すれば良いですか?
A.きょうだいに元気がない、食欲不振や睡眠障害、感情の起伏が激しいなどの不調が見られる場合は、学校のスクールカウンセラーや地域の児童相談所、子どもの心の専門医への相談を検討してください。専門家のアドバイスが有効な場合があります。
Q.不登校の子どもとそうでないきょうだいの間で、親はどのようにバランスを取れば良いですか?
A.不登校の子どもへの対応で手一杯になりがちですが、きょうだいそれぞれに個別の時間を作り、それぞれの興味や活動を応援することが大切です。家族会議などで感情を表現できる場を設け、親自身も心のケアを忘れず、無理のない範囲で関わりのバランスを取りましょう。

参考になるサービス・情報

お住まいの状況に合わせて、次のような外部の窓口・サービスも活用できます。最新の内容は各サイトでご確認ください。

🆘 ひとりで抱えこまないで — 相談できる窓口

つらい気持ちや、いのち・こころの危機を感じたときは、ひとりで抱えこまず、下記の窓口にご相談ください(無料・秘密は守られます)。

  • よりそいホットライン0120-279-338 (24時間・無料)
  • 24時間子供SOSダイヤル0120-0-78310 (文部科学省)
  • チャイルドライン0120-99-7777 (18歳まで)
  • 児童相談所虐待対応ダイヤル189 (いちはやく)
  • 児童相談所相談専用ダイヤル(子育ての悩み)0120-189-783
  • いのちの電話(ナビダイヤル)0570-783-556 (10:00〜22:00)
  • いのちの電話(フリーダイヤル)0120-783-556 (毎日16:00〜21:00・毎月10日8:00〜翌8:00)
  • こころの健康相談統一ダイヤル0570-064-556 (厚生労働省)
  • まもろうよ こころ(厚生労働省):https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/

生命の危険が迫っている・今すぐ助けが必要なときは、迷わず 110(警察)・119(救急)へ。

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監修:株式会社CoCon 代表 洲崎祐貴

本記事は一般的な情報提供であり、診断・治療の代替ではありません。心身の不調は専門機関にご相談ください。

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この記事を書いた人

CoCon編集部

不登校支援ポータルCoCon編集部。当事者家庭への取材と一次情報をもとに記事を作成しています。

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