「学校に行けない日が続くほど、通知表の欠席欄が増えていく。高校受験に響くんじゃないか…」 そんな不安を抱えているお母さんに、ぜひ知ってほしい制度があります。 実は、学校を休んでいても「出席扱い」として認められる仕組みが、文部科学省の通知によって定められています。
「欠席が増えるたびに、卒業できるのか、高校に行けるのか不安で。でも先生に聞いたら『出席扱い制度』というものがあると教えてもらって。家でタブレットで勉強した日が出席になるなんて、知りませんでした!」
——中学2年生のお子さんを持つお母さん
「出席扱い制度」とは何か
出席扱い制度とは、不登校の児童生徒が学校以外の場所で一定の学習活動を行った場合、校長の判断により「出席」として認めることができる制度です。
📋 法的根拠
文部科学省「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の記録等について」(令和元年・2019年通知)
この通知により、ICT(タブレット・パソコン)を活用した家庭学習も、一定条件を満たせば出席扱いにできることが明示されました。
この制度の対象となるのは、フリースクールへの通所だけではありません。自宅でのタブレット学習も対象になります。つまり、「外に出られない」「人が怖い」という段階のお子さんでも、制度を活用できる可能性があります。
どんな学習が「出席扱い」になるのか
出席扱いが認められる学習活動には、大きく2つのパターンがあります。
出席扱いになりうる学習の種類
① 学校外の施設での学習
教育支援センター(適応指導教室)、フリースクール、NPO主催の学習支援など。施設が学校と連携していることが条件になるケースが多い。
② 自宅でのICT・タブレット学習
タブレットやパソコンを使った学習アプリ・オンライン授業・学習教材での学習。学校との連携・報告のもとで、校長が認めた場合に出席扱いとなる。
出席扱いになるための4つの条件
保護者と学校が合意していること
制度の活用には、担任や校長への申し出が必要です。まず学校側と「出席扱い制度を使いたい」という話し合いを行います。
学習の記録・報告ができること
「今日はこのアプリで○○を学習した」という記録を学校に提出できることが求められます。多くの学習アプリには学習ログ機能があり、これが記録として使えます。
学校の教育課程に沿った内容であること
国語・数学・英語など、学校の授業に対応した内容の学習が基本です。趣味の学習ではなく、教科に関連した学習活動であることが求められます。
校長が学習の成果を認めること
最終的な認定は校長の裁量によります。学校によって対応が異なる場合があるため、早めに担任・教頭・校長と相談を始めることが大切です。
出席扱い制度で使える学習ツール(例)
学習記録が残せる・学校との連携実績があるツール
📱 すらら——無学年式のAI学習教材。出席扱い制度に公式対応しており、学習ログを学校提出用に出力できる。
📱 スタディサプリ——映像授業型。教科書対応で学習記録も残せる。
📱 天神——タブレット型の個別学習。学習の記録機能あり。
📱 学校が提供するGoogleクラスルーム・ロイロノート——コロナ禍以降、多くの学校が導入済み。家庭からのアクセスが可能な場合がある。
出席扱いになると、何が変わるのか
❌ 制度を使わない場合
休んだ日はすべて「欠席」 → 調査書(内申書)に欠席日数が記載 → 高校受験・進学に影響が出る可能性
✅ 制度を使った場合
学習した日は「出席」として記録 → 欠席日数が減る → 進学への不安が和らぐ
欠席日数は高校の入試審査や推薦に影響することがあります。出席扱い制度を活用することで、将来の選択肢を守ることにもつながります。
⚠️ 知っておきたい注意点
出席扱いの認定は学校(校長)の裁量によります。制度を知らない先生や、消極的な学校もまだあるのが現状です。
「文部科学省の令和元年通知に基づいてお願いしたい」と具体的に伝えることで、学校側も動きやすくなります。担任だけでなく、教頭・校長への相談も効果的です。
まず「学校に相談する」一歩を
制度を知っているだけでは何も変わりません。大切なのは、早めに学校と話し合いの場を持つことです。
「文部科学省の通知で、家庭でのICT学習を出席扱いにできる制度があると聞きました。うちの子の場合、この制度を活用できるか相談させてもらえますか?」
「欠席日数を見て不安になるだけ」の毎日に、少し違う選択肢が生まれます。制度を上手に使って、子どもの可能性をひとつでも多く守っていきましょう。
