「今日は学校行く!」

そう言ってランドセルに教科書を詰めて、朝食も食べて、靴まで履いた。
なのに玄関の前でぴたりと止まって、しばらく経つと——

「やっぱり…無理。」

その背中を見ながら、どんな気持ちになりましたか。怒り、悲しみ、疲労感、そして「また騙された」という感覚。そのすべてが押し寄せてくる朝は、本当につらい。

でも——子どもも同じくらい、絶望していることを知っていましたか?

あの「やっぱり無理」は、嘘でも甘えでもありません。

「行けるかも詐欺」は、詐欺じゃない

お母さんの目には「また嘘をついた」と映るかもしれません。でも、子どもは騙そうとしていません。

「今日こそ行ける」——その朝、子どもは本気でそう思っていたんです。

💬 あの朝、子どもの中で起きていたこと

布団の中では「なんとかなりそう」な気がした
制服を着たら、少し自信が湧いてきた
玄関まで来たとき「今日はやれる」と思えた
——でも、ドアノブに手をかけた瞬間、体が動かなくなった

これは「嘘」でも「甘え」でも「さぼり」でもありません。頭では行きたいのに、体が拒否している状態です。心と体の信号が食い違ってしまう——これは本人にも止めようのない反応なのです。

玄関は、家の中と外の「境界線」です。その一歩を越えようとした子どもは、本当の意味で勇気を出しました。結果として行けなかったとしても、それは「失敗」ではありません。

「また期待して、また裏切られた」——お母さんの正直な気持ち

ここで少し、お母さん自身の気持ちに目を向けてみましょう。

💭 こんなふうに感じていませんか?

「行くって言うから、今日こそと思ったのに」
「また振り回された気がして、正直しんどい」
「何度繰り返すんだろう…」

そう感じても、おかしくありません。毎日のように期待と失望を繰り返していれば、疲れて当然です。

⚠️ でも、これだけ気をつけてください

その「落胆」が表情や言葉、ため息に出てしまうと——子どもはそれをしっかり受け取ります。「またお母さんをがっかりさせた」「自分のせいだ」という自己否定が、さらに深くなっていきます。傷ついているところに、傷が重なる。それが次の一歩をもっと重くしてしまうのです。

その「一歩」を、全力で褒めていい理由

では、玄関フリーズが起きたとき、お母さんはどう声をかければいいのでしょうか。答えはシンプルです。

「ここまで来られたじゃない。
それだけで十分すごいよ」

「でも結局行けなかったじゃないか」という気持ちはわかります。でも、ここで大切なのは「結果を評価しない」ことです。

📌 「エネルギータンク」の考え方

不登校の回復は、心のエネルギータンクが少しずつ満たされていくプロセスです。「制服を着た」「玄関まで来た」という小さな行動のひとつひとつが、タンクに燃料を補充していきます。タンクが十分に満たされたとき、初めて「外に出る」ことができるようになります。逆に、エネルギーが溜まる前に無理に押し出そうとすると、タンクが空になり、また最初からやり直しになってしまいます。

✅ 玄関フリーズのあとにできる3つの声かけ

1
プロセスを認める

「制服着られたじゃない」「玄関まで来られたね」——結果ではなく、やろうとした事実をそのまま言葉にしてあげてください。

2
責めずにそっと受け止める

「また今度ね」「大丈夫だよ」——短くてもいい。落胆を見せず、穏やかにその場を流してあげることが、子どもへの安心感になります。

3
普通の時間に戻る

その後はあえて話題にしない。「ご飯食べる?」「今日寒いね」——何事もなかったような普通の会話が、子どもの緊張をほぐします。

失敗じゃない、充電中。

玄関フリーズは、回復途中にある子どもの「精一杯」です。

行こうとした。制服を着た。靴を履いた。玄関まで来た。
それだけのことを、ものすごいエネルギーを使ってやり遂げたんです。

結果だけを見れば「行けなかった」かもしれない。でもプロセスを見れば「すごいことをした」のです。エネルギーが溜まれば、いつか必ず外に出られます。

あなたの「よく頑張ったね」が、子どもの次の一歩の燃料になります。

子どもへの声かけに迷ったら

「どう声をかければいいかわからない」「毎日しんどい」——
そんな気持ちを、まずCoConに話してみてください。


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