不登校問題についての情報サイト。不登校の原因や対策について学ぶ。

子どものわがままを受け入れる基準はありますか?

保護者の方からのご相談

小5息子の母です。小2頃から登校渋りがあり、少し学校で嫌なことがあると、すぐに「もう学校行かない!」と言い出します。

先日は、「明日は当番だから、1分間スピーチをしないといけないけど、やりたくないから休む。」と言って玄関から動かないため登校できず、学校まで車で送っていきました。結局、スピーチもやらなかったそうです。

苦手なことや嫌なことがあるのは分かるのですが、どこまで本人のわがままを受け入れ、どこからは頑張ってやらせるようにした方がいいのかをいつも迷います。
何か基準などがあれば教えていただけないでしょうか?

専門家・蓑田雅之氏からの回答

小学校5年生といえば、もういろいろなことが分かってくる年齢ですね。

まずは親として頭ごなしに決めつけずに、「あなたが嫌なら無理にやらなくていいよ」と、お子さんの気持ちを受けとめ、尊重してあげください。 なぜやりたくないのか。もしかすると親には言いたくない理由が隠れているかもしれません。

 

その場合、無理やりやらせるのは危険です。お子さんの心の傷が深まるからです。 それから「頑張ってやらせる」とありますが、人は他人から強制されて頑張ることはできません。自分から頑張りたいと思うときだけ、人は頑張ることができるのです。

 

「〇〇させる」「〇〇させない」という感覚で接していると、子どもは親を遠ざけてしまいます。小学生のうちはいいですが、この調子で接していると、思春期になって心を閉ざしてしまうかもしれません。そうなると、もう親の話は聞かなくなってしまいます。

 

ですから、いまは息子さんの話をよく聞いて、気持ちを理解してあげてください。

 

誰だってそうですが、自分に命令してくる人より、理解してくれる人の方を信頼しますよね。親がよき理解者になれば、子どもは親の話をいろいろ聞くようになります。

 

結論ですが、「どこまで本人のわがままを受け入れ、どこからは頑張ってやらせるようにした方がいいのか」という基準はありません。

 

ここは一旦「わがまま」や「頑張ってやらせる」という考えを横に置き、お子さんの気持ちに寄り添って、よき理解者になってあげましょう。遠回りのようですが、最後はこのやり方のほうが、いい結果をもたらすと思います。

 

【今回の回答者】 蓑田雅之

コピーライター。
「東京サドベリースクール」の元保護者であり、現在は評議員を務める。

子どもがオルタナティブスクールへ通うようになり、従来の学校教育のあり方に疑問を持ち、教育分野の研究に着手。
自立した人間を育てるための保護者のあり方を探求するとともに、企業や保育園・幼稚園で不登校にならないための予防薬「おはなしワクチン」の活動を続けている。

 

子どもたちの「好き」から繋がる学びを記録する「楽習楽歴」の代表として活躍中で、ココンと提携中です!

 

✔️蓑田さんが代表を務める「楽習楽歴」は【こちらから】チェック!

✔️蓑田さんの著書「『とりあえず、ビール。』で不登校を解決する」は【こちらから】!

*は必須項目です。

コメントする

コメント*

ご利用にあたって

コメントは承認制です。反映まで少々お時間がかかる場合がございます。
ココンでは、サービス健全化のため、日々監視を行っています。必要に応じてトピック、コメントの削除対応の他、著しくルールに反する利用者には書き込み制限等の措置をとる場合があります。

みんなのコメント

  • 通りすがりのママ より:

    「自分から頑張りたいと思うときだけ、人は頑張ることができるのです。」というお言葉がとても響きました!
    とても丁寧でためなるアドバイスをいただきありがとうございました。