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小川洋子『博士の愛した数式』

文系をハマらせた数学の本|『博士の愛した数式』

推薦者:アヤコ

 

○推薦理由

僕の記憶は80分しかもたない。80分しか記憶が続かない数学者と、家政婦とその息子はしだいに心を通わせ――第1回本屋大賞に輝いた、あまりに切なく暖かい奇跡の物語。

[ぼくの記憶は80分しかもたない]博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた──記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。

あらすじから

 

 

記憶障害のある数学博士と、家政婦の私、その息子ルートの交流を描く話。本屋大賞を受賞して、一時期本屋さんにずらーーーっと並んでいたんですよ。でも、私、根っからの文系なんで「数式」と言われても、響かず。長いこと手に取っていませんでした。

 

世間の流行から5年くらい経ったとき、大学の友人から「この本面白いよ」と紹介を受けて。それで読んだら、まんまとハマりました。

 

葉っぱに落ちた朝露がきらりと光るのを見つけて、丁寧に描くような、そんな描写に心を奪われました。そして、「数学ってこんなに素晴らしいんだ」文学好きの私がたまらない「物語性」を持たせていたことにも、感動。

 

 

フライパンで料理を作るシーンも、博士が怒るシーンも、どんな場面もその描写力が光っていて、全部好き!と言ってしまう作品です

 

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『博士の愛した数式』