夏休みが終わり、新学期が始まるこの時期は、お子さんの様子がいつもと違うと感じる保護者の方も多いのではないでしょうか。特に、「学校に行きづらい」と悩みを抱える子どもたちが増える時期でもあります。
今回は、そんな不安を抱える保護者の皆さんに、ぜひ読んでいただきたい一冊をご紹介します。
目次
『小学生不登校 親子の幸せを守る方法』— 不登校の真の解決法は「しないこと」だった
2025年8月12日、『小学生不登校 親子の幸せを守る方法 400人の声から生まれた「親がしなくていいことリスト」』が発売されました。
著者の石井しこう氏は、これまで400名以上の子どもと保護者を取材してきた不登校ジャーナリストです。この本では、「不登校を解決するためにすべきこと」ではなく、「しなくていいこと」に焦点を当てています。
「学校に行かせなければ」というプレッシャーから、親はつい焦ってさまざまな行動をとってしまいがちです。たとえば、子どもに付き添って学校に行く「同伴登校」や、「今日だけ頑張って行ってみよう」と声をかけること。しかし、本書ではこれらの行動が、かえって子どものプレッシャーを増やし、逆効果になる場合があると指摘しています。
親が自分を追い詰める前に知ってほしい「しなくていいこと」
文部科学省の調査によると、小学生の不登校はわずか10年で5倍に増加しており、それに伴い、子どものサポートをする親の負担も増大しています。離職に追い込まれたり、生活が立ち行かなくなったりする家庭も少なくありません。
しかし、これは「不登校そのもの」が原因ではなく、無理に登校しようとすることで子どもに起こる体調不良や精神的不調が原因である場合が多いと、本書は伝えています。
著者の石井氏は「離職にまで追い込まれる前に、解決する方法があります」と語っています。その解決の鍵となるのが、「親自身の視点を変えること」です。
「親がしなくていいことリスト」から、心が軽くなるヒントを見つける
この本には、不登校に悩む多くの保護者が経験してきた「あるある」なNG行動がまとめられています。
その一部をご紹介します。
- 「出席」「欠席」にはこだわらなくていい
- 学校によく思われなくていい
- 同伴登校はしなくていい
- 親だけで解決しようとしなくていい
- 無理な自宅学習はしなくていい
- ゲームは禁止にしなくていい
親が「学校に何が何でも行かせないといけない」という思い込みを手放したとき、不登校の真の解決策が見えてきます。このリストは、保護者が抱えるプレッシャーや罪悪感を軽くし、親子が共に幸せに過ごすためのヒントを与えてくれるでしょう。
もし、お子さんの「行き渋り」や不調に悩んでいる、長期休暇明けが心配、という方がいらっしゃいましたら、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。この一冊が、親子で笑顔を取り戻すための第一歩となることを願っています。
【書誌情報】
書名:小学生不登校 親子の幸せを守る方法 400人の声から生まれた「親がしなくていいことリスト」
著者:石井 しこう
定価:1,650円(本体1,500円+税)
発売日:2025年8月12日(火)
判型:四六判
ページ数:224ページ
ISBN:978-4-04-607539-0
発行:株式会社KADOKAWA